人の眼はよくカメラに例えられ、2枚のレンズとフィルムから構成されていると説明されます。
1枚目のレンズは角膜と呼ばれており、2枚目のレンズを水晶体と言います。
水晶体は直径9mm、厚さ4ｍｍの凸レンズの形をしていて膜（嚢）に包まれています。中身は透明な組織で、タンパク質と水分から構成されています。
通常角膜は生涯を通し透明であるのに対し、水晶体は様々な原因で中身のタンパク質が変性し濁ってきます。
この水晶体が濁った状況を「白内障」といいます。
水晶体が濁ると、光がうまく通過出来なくなったり光が乱反射して、フィルム（網膜）に鮮明な映像が映らなくなり、視力が低下します。

白内障の治療

日常生活に問題がない程度であれば、点眼薬で白内障の進行を遅らせます。
しかし、薬剤は水晶体が濁るスピードを遅くするのであり、症状の改善や視力回復をさせることは出来ません。
白内障が進行し、日常生活に不自由を感じるのであれば手術を検討していきます。
また、特殊な眼の状態の場合、日常生活に不便を生じていなくても手術を医師側から勧めることもあります。
いずれにせよ、手術を考える時は担当医とよく相談することが大切です。